折角の梅雨の晴れ間だから花でも見に行こうかと妻と二人で北山公園を訪ねることにした。その前に用事を済まさせておかないと忘れてしまいそうなので、先ずは自転車で秋津のケーヨーD2に向い木ネジと金具を購入。そのまま府中街道を南に進み久米川辻交差点で右折。徳蔵寺の前を通って住宅街を西に向かった。道中すこし迷ったものの北山公園に無事到着。園内一面に咲くハナショウブと水面を伝う涼風を楽しんだ。
新・東京百景にも選ばれた北山公園は毎年この時期に東村山菖蒲まつりが開催される。今年は丁度この土日で閉会、まして今日は梅雨の晴れ間ということもあって相当な人出だった。露店で焼きそばと海苔巻きを買い昼食を取ったが、東屋も人がいっぱいで座る場所を探すのも大変なくらいだ。
栄転も左遷も昔花菖蒲 苑田ひろまさ
句誌『苑』2001年5月号より。もっとも同誌を拝見したわけではなく
『俳誌のサロン』というサイトでみつけた。栄転だ、左遷だ、と何度も転勤を繰返してきたが、定年を迎えて退職した今は終の棲家で落ち着いて花を眺めることができる、そんな心境を詠んだものだろうか。ボクらの隣で食事をしていた御夫妻が丁度それくらいの年代だった。家から持ってきた弁当の握り飯を頬張る姿は二人の時間を静かに楽しんでいるように見えた。
昼食を終えたボクらは更に狭山公園へ向かうことにした。この春、6年におよぶ堤防強化工事が完成した多摩湖を見てみようというわけだ。道に自信はなかったが北川に沿って西に進めば辿りつくはずと、ひたすらペダルを踏み続けた。15分か20分ほど走ったところでボクのいつものランニングコースに合流、難なく狭山公園に到着した。
自転車を降り堤防に登ると広大な景色が広がり、とても都内にいるとは思えないくらいだ。豊かな水を湛えた多摩湖。日本一美しいといわれる給水塔が映る湖面は強い日差しに照らされキラキラと輝いている。湖を取り囲む森からはウグイスやホトトギスの声が聞こえてくる。その向こうにポッカリと浮かぶような西武球場のドーム。2月ころ毎週のように走っていた自転車道の辺りを俯瞰しながら堤防の上を歩く。
久しぶりにのんびりとした時間を過ごすことができたが帰ってきてからが大変だった。真っ赤に焼けた顔や首、腕がヒリヒリ、ヒリヒリと痛んだのだ。ケーヨーD2で買った木ネジと金具で家具の補修を済ませた頃には背中まで痒くなってきた。日焼け止めのおかげで大して焼けることのなかった妻から「こんど出掛けるときは塗ってみれば」と言われたが、やはり男が塗るのは何となく抵抗を感じる。
山の日に焼けてつとめのあすがまた 大島民郎
いつもの
ハンディ歳時記から。ボクの場合は明日はまだ日曜で休みだけど、この日焼けはきっと月曜になっても引かないだろうなぁ。ヒリヒリ感は少しは治まっているかもしれないけど、それだけに楽しかった今日のことが思い出されて、会社に向かう足が重くなりそう。とほほ。
大島民郎
は1921年生まれ。水原秋桜子に師事し「馬酔木」や「橡」の同人として活躍。一昨年、85歳で亡くなられた。
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