« 草野心平おすすめサイト | トップページ | 庭木にヤモリ! »

2004.11.07

タネあかし、13ページの7行目

例によって現代詩フォーラムの会議室「今読んでいる本の13ページ7行目を書き写すスレ」への投稿のタネあかしである。

まず1つめ。

す。つまり語ることは騙ること、何かに憑く

これは『現代詩手帖』11月号に掲載された座談記事「性差を越えたゆらぎ:女性の詩、この10年」から吉田文憲の発言。新井豊美に女性詩の「女性性の魅力」を問われて応えたもの。前後も合わせて改めて引き直す。

魅力を感じるというよりも、それは同時に危ういところでもあるんだと思うんです。つまり語ることは騙ること、何かに憑くということで、モノが語るというかモノに憑いて語るわけだから、ときにそれは陶酔的になったり人称に甘えるというか女性性に憑くように甘えたりしかねないような形式でもある。

率直に言ってちょっと傲慢ではないかと思った。男性詩人だって男性性「に憑くように甘え」ることもあるのではないか。新井も小池(昌代)もずいぶんと大人で突っ込んでくれなかったのが残念。それとも編集が切ったか?

次はこちら。

というところが詩に似ている

こちらは谷川俊太郎「父の死」(『世間知ラズ』所収)。何がどう詩に似ているのかというと、「死は未知のもので/未知のものには細部がない」。また「死も詩も生を要約しがちだが/生き残った者どもは要約よりも/ますます謎めく細部を喜ぶ」とも。洞察なのか直感なのかは判らないが、谷川のこういったアフォリズムは非常に的確で「世間知ラズ」どころかよくよく判っている人だと思う。刊行当事以来、久しぶりに再読したが『世間知ラズ』は谷川のベスト作のように思われてきた。

ちなみに『世間知ラズ』はこちらでも購入できます。便利で安心、アマゾンです。

|

« 草野心平おすすめサイト | トップページ | 庭木にヤモリ! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30439/1886840

この記事へのトラックバック一覧です: タネあかし、13ページの7行目:

« 草野心平おすすめサイト | トップページ | 庭木にヤモリ! »