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2005.05.25

白イ花ハ

白イ花ハ黒イ花ノ夢ヲ見テヰイマス
黒イ花ハ白イ花ノ夢ヲ見テヰイマス
          (榊莫山「白イ花ハ」全文)

書棚を眺めていたら、ふと榊莫山の個展の図録が目に止まった。リビングに持ち出してページを繰る。詩情に富んだ淡い色調の絵と、金釘のあとのような独特な書体が快い。素朴な、それでいて確かに詩を感じさせる言葉がすっとしみ入ってくる。

十五年前、妻と池袋へ買い物に出かけ、たまたま開催されていた個展『花うるわし』に、魅せらるようにして立ち寄った。その後しばらく莫山先生はわが家のアイドルとして君臨。作品はもとより、自然体で愛嬌を感じさせる風貌と語り口にも魅了されたのだ。しばらくして焼酎のテレビCMに登場した時には、よく目をつけたものだと感心した。

「白イ花ハ」は『花うるわし』に収められた作品の中では際立って抽象度が高い。謎めいた詩文とも相まって、ひときわ異彩を放っている。

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2005.05.23

グリーンマイルをみた

一昨日のこと。映画『グリーンマイル』を観た。近所のレストランで息子の誕生日を祝い、パンパンに膨らんだ腹を抱えて家に帰ってきたところ、たまたまテレビ放映が始まる時間だったので、観てみることにしたのだが……。癒しの力を持った囚人と看守との友情、といった歌い文句を真に受けたのが失敗だった。アイスクリームを舐めながら観るようなタイプの作品ではなかったのだ。ボクは自分が見てしまった映像と物語を未だに消化できないでいる。

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2005.05.19

恒例タネあかし、13ページの7行目

久しぶりのタネあかし。いま読んでいる本の13ページの7行目はこんな一行だ。

のと知らないのとでは天と地ほどの開きがあります。家族全員が完成形を共有していなければ、それ

家族全員が完成形を知っていなければパズルはうまく組み立てられない、とヴィジョンを共有することの大切さをパズルに例えて語ったもの。出典はスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣 ファミリー』である。

『7つの習慣』が大ブームを巻き起こしたのは、もう10年近くも前になるだろうか。人生を変える手帳フランクリン・プランナーを買いこみ、ミッションステートメントをしたためた読者もいらっしゃるのではないだろうか。恥ずかしながらボクもその一人だ。もっとも今ではすっかり熱も薄れ、フランクリン・プランナーも惰性で使っているに過ぎないのだが……。そんなボクが『7つの習慣 ファミリー』を読むことにしたのは、息子の反抗期と上手くつき合うことの難しさに、妻ともども音を上げそうになったからだ。藁をもつかむ思いといっても言い過ぎではない。

久しぶりに読んだコヴィの文章はとことん前向きで確信に満ち、また具体的で実に分かり易い。フランクリン・プランナーを買った当時のことも思いだされ、いやおうなくテンションが盛り上がってくる。ページを閉じれば、すぐに、へこたれそうな現実が帰ってくるのだが、少しは賢く、勇気をもって対処できるような気がする。

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2005.05.18

おとなってなんだろう

先日、ラジオを聞いていたら、音楽評論家の萩原健太がこんなことを言っていた(聞き覚えなので正確ではない)。

少年の心を持ちつづけている、なんてよく雑誌とかでオジサンを誉めるときにいうけど、今の世の中、少年のままでいるなんて簡単。むしろ成熟した大人になることのほうがずっと難しい。

萩原は、新作『Devils & Dust』を発表したブルース・スプリングスティーンに成熟した大人を感じた、というのだ。日曜日、息子をつれてレコード屋へ行き早速試聴してみた。確かにいいアルバムだ。でも買わなかった。買わないほうがカッコいい気がした。

息子には欲しいCDを2枚も買ってやった。14歳の誕生日プレゼント。文字通りの大盤振舞いである。息子のお気に入りはユーロビートにサイバートランス。やれやれだ。

家に帰り14歳の頃によく聞いていたピストルズの『勝手にしやがれ』(原題『Never Mind the Bollocks』)を久しぶりに聞いてみた。やっぱりカッコいい。あの頃、きっとボクのオヤジも、やれやれだ、と思っていたんだろうな。

つまらない大人にはなりたくなかったけれど、つまらなくない大人はおろか、ただの大人になるのさえ難しい。つまらない少年のように不満気につぶやいてみる。43歳。まったくやれやれだ。

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2005.05.08

カルミア、明日は咲くか――詩のスケッチブックから

Kalmia


カルミア、明日は咲くか
と、思うと明日が待ち遠しい
そんな日々を重ねてきたが
カルミア、いよいよ明日咲くか
と、思うと
咲けば後は散るだけだから
もう散ってしまうだけだから
でもやっぱり、カルミア
咲かせたい、明日
咲きたい

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映画なら『コーラス』がよかったです

GWも最終日。もしも映画でも観ようか、ってかたがいらっしゃったら、『コーラス』がよかったですよ。ボクは一昨日、妻に誘われて観てきたのですが、いまでも歌と映像と感動を鮮明に思い出します。詳しくは後ほど。お急ぎのかたは↓で。

コーラス・オフィシャルサイト(日本ヘラルド)

http://www.herald.co.jp/official/chorus/index.shtml

LES CHORISTES(PATHE DISTRIBUTION)

http://www.leschoristes-lefilm.com/
※フランス語です。読めないのでよく判りませんが、動画も音楽も満載で、パンフまでダウンロードできるようです。

追伸 ちょっとネタばれ気味ですが見どころ聞きどころを挙げておきます。まずはマチュー先生役のジェラール・ジュニョ。飄々とした演技にユーモアと温かみが感じられ、名優ジャック・レモンを思い出させます。次はモランジュ少年を演じたJ・P・モニエ。ガラスでできたバイオリンのような繊細で危険な天才という難役を見事に演じきりました。そして、なんといってもあの奇跡の美声が素晴らしい。ほれぼれします。あの歌声なくしてこの映画はあり得なかったでしょう。最後に挙げたいのはマチュー先生が校長に叩きつけた最後の一言、「子供たちを野心の道具にするな」。アメリカの横暴に対するフランス人の反感が読み取れるように思われ強い共感を覚えました。ちょっと読みすぎかもしれませんが……。

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2005.05.03

自然式食堂・餉餉を推す

昨日は久しぶりに妻と二人で航空記念公園へ出かけた。連休の谷間で勤め先は休みだったし、一方、中学生の息子はカレンダー通り授業があった。それに公園の近くの警察署に用事が……、あ、用事ったって運転免許の更新だけどね。

で、散歩の途中、あんまり腹が減ったので昼食をとることにした。いつもの長崎ちゃんぽん・リンガーハットでもよかったのだけれど、たまには別の店でと、その隣にできた自然式食堂・餉餉に入ってみた。要は和食主体のビュッフェなのだけれど、素材は有機栽培の野菜を中心に、料理は「おふくろの味」、素朴にして飽きのこないもの、ま、そういった感じの店だ。

客層が中高年女性に偏っていたのが少しだけ気になったが、家で食べる食事のように普通においしいところが気に入った。しかも家ではとてもお目にかかれないほど多くの種類の料理があって、いずれも食べ放題、好きなものを好きなだけ頂ける。

団塊世代のリタイアメントが進む今日この頃、こうしたスタイルはいけるのではないかと思ったら、すでに銀座や羽田空港にも開店しているという。なるほど、お値段も、その辺りに合わせてあるということか。まぁ、値段といい味といい雰囲気といい、子供連れには余り向かないかも知れないが、穏やかな食事を落ち着いてというときには良いのでは。

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