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2006.03.14

言葉の一行力

3月12日。岩永嘉弘氏の『一行力』を読む。

岩永氏は商品のネーミングの大家だそうだが、自分の職業をコピーライターとは呼ばず広告文案家だと言う。それが岩永氏の職業人としての実感、身の丈にあった言葉なのだそうだ。共感を感じる。

戦友の耳などありしところかな

一行力のある言葉の例として岩永氏が引用した渡邊白泉の句である。この句を選ぶとは、さすがは一行の文章の力に心血を注いできた人である。しかし、この句にはポエジーはないがインパクトがある、とする岩永氏の見方には同意できない。

この句は、戦場とは戦友の耳が落ちている場所だと即物的に表現することで、言い古され手垢のついた戦場のイメージを一新し、戦場の悲惨さ、戦争の不条理さを鮮明に描くことに成功している。ボクは岩永氏の言う「一行力」とは別の詩の言葉の力をこの句に感じる。そして、それこそがポエジーなのだと思う。

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