« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006.09.29

106,398歩、ソウルの旅(5)

5月3日。家族三人、おもいおもいに快適な空の旅を楽しんでいるうちに、いよいよ韓国の上空に差し掛かる。眼下に広がる韓国の田舎の景色は、山あり、川あり、田んぼあり、意外なほど日本と似ている。次第にマンションやビルが増え、ソウルの郊外へ。そして金浦空港が姿を現す。大きな揺れもなく怖いほど順調だ。

11時半(ころであったか、もはや記憶も定かではなくなってきた)、予定より30分ほど早く着陸。いよいよ韓国の地に足を踏み入れるときがきた。降機も滞りなく荷物の受取りもトラブルなし。ここまでは順調そのものだったが入国手続きの際に驚かされることがあった。家族三人の先頭をきってゲートをくぐり、係官に英語で話しかけると、明らかに戸惑ったような顔をしたのだ。英語が通じない! 妻から聞かされてはいたが、まさか空港内ですら通じないとは、ここから先は妻の初級韓国語だけが頼り……。もっとも係官の日本語はボクの英語よりはるかに流暢で、手続きそのものにはなんの問題もなかった。

大きな自動ドアを抜けると両脇に多数の出迎えの人々がすずなりとなっていた。旅行会社の小旗を頼りにガイドと合流。朗らかでしっかり者、世話好きそうな様子で、妻の言葉によれば、いかにもオモニ(お母さん)といった感じだ。他のツアー客を待って駐車場に向かう。雲ひとつない五月晴れ。少し暑いくらいだ。ドライバーに手伝ってもらい荷物をボディサイドに詰め込んでバスに乗車。総勢30人ほどだろうか。もちろん全員日本人だ。全部が全部ということでもないだろうが韓流ブームの凄まじさを思い知らされる。

漢河を越えソウル市街に向かう。近代的な街並みのそこここに時代に取り残されたような古い路地、家並みが残り、興味をそそる。オモニ風のガイドは観光案内を交えながら、チェックインの手続きや注意事項の説明、オプショナルツアーや免税店の紹介をそつなくこなしてゆく。達者な日本語だ。そんなガイドの名は李さん。親兄弟とは南北に分かれて暮らしているという。朝鮮の不幸な歴史を伝えたい気持ちでガイドの仕事をしている、そんな言葉が心に残った。

そうこうするうちにロッテホテルに到着。団体客専用ロビーでチェックインを済ませ部屋へ。さすがに少し疲れたけれどお腹もすいたし時間がもったいないので、早速、街に出ることにする。

続きはいずれまた……。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.26

夏休みの思い出から(4)

もう9月も終わろうというのに、いつまでも夏の思い出に耽っているわけにはいかないが、あと2つだけ、のちの記憶のよすがに書いておきたい。

ひとつは8月19日に見た映画『ウォルター少年と、夏の休日』。ケーブルTVで放映された折に妻が録画しておいたものだ。前々日の木曜日から息子が合宿に出かけてしまい、妻と二人、遅めの昼食をとりながら観ることにした。ウォルター少年を演じたオスメントくんは『シックス・センス』以来、我が家の人気者、加えてボクにとってはタフな感じがお気に入りのロバート・デュバルも出る、とあっては見ないわけにはいかない。演技も映像も、物語も演出も、期待にたがわぬボク好みの映画であったが、唯一、タイトルだけは原題『Secondhand Lions』のほうが良いと思う。もっとも、そのままカタカナのタイトルにするよりは『ウォルター少年と、夏の休日』のほうがずっとましだけど。

そして8月20日。いわずと知れた甲子園、早稲田実業と駒大苫小牧との一戦。ここ数年、すっかり野球への興味が薄れ、高校野球はおろかプロ野球さえ余り見なくなっていたのだが、さすがにこのカードには惹かれるものがあった。期待をはるかに上回る熱戦にテレビに釘付け、手に汗を握り最後まで見届けることとなった。夏休みを締めくくるには最高の試合だったが、翌日の再試合を思うと、休みがもう一日あれば、と思わずにはいられなかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.25

落語『紺屋高尾』を聞く

9月21日。@ニフ亭ぽっどきゃすてぃんぐ落語で立川笑志の『紺屋高尾』を聞く。職人には高値の華の大名道具・高尾太夫に寄せる久蔵の一途な想いが切なく、目が潤んでしまった。その深い想いに打たれ年季明けの嫁入りを決意する太夫のセリフも不自然さを感じさせず、笑志の演技力は大したものだと思った。立川流おそるべし……。これもiTunesにとっておこう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.20

映画『サマータイムマシン・ブルース』を観る

9月10日。映画『サマータイムマシン・ブルース』を観る。息子が塾に出かけてしまった午後、ケーブルテレビの番組表をチェックしていたところ、夜の8時から日本映画専門チャンネルで放映されると知り、夕食を取りながら家族で見ることにした。

『サマータイムマシン・ブルース』はタイムパラドックスを題材にした青春コメディ。荒唐無稽なドタバタ劇だが、観るものを飽きさせもシラケさせもせずにドタバタへと引き込むところが本広克行監督らしい。青春映画には欠かせない、そこはかとなしに漂う切なさもうまく表現されていると思う。

本広克行監督といえば『踊る大捜査線』シリーズが有名だろうが、ボクにとっては、いや我が家にとっては、なんと言っても『スペーストラベラーズ』である。これまたドタバタ劇だったが、登場人物それぞれのキャラクターの強さが光っていた。そういえば『スペーストラベラーズ』の深津絵里と『サマータイムマシン・ブルース』の上野樹里はちょっと感じが似ているかな。ボクとしてはかなりいい感じだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.08

あぁベレットGTR!

9月7日。ベレットGTRを見る。夜9時頃のこと、いつものように職場最寄り駅から一駅先まで歩いているとき、交差点で青信号を待っているベレットGTRを見かけた。1969年発売。その名の通り弾丸を思わす流線型のボディに1600ccのツインカムを搭載した名車。この交差点では何度かフェラーリのお姿と音を楽しませてもらったことがあり、ポルシェやディアブロを見かけたこともあったが、まさか現役のベレットに出会えるとは。旧車好きとしては思いもかけない恩寵である。とはいえ信号待ちの間の数分間のできごと、ボクはしばし足を止め、走り去る後姿を見送った。末永く現役で走っていて欲しい一台だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.06

落語『子別れ』を聞く

9月5日、@ニフ亭ぽっどきゃすてぃんぐ落語で三遊亭歌彦の『子別れ』を聞く。笑いあり涙あり、ボク好みの人情噺だ。歌彦は声も好きだし語りもよいと思う。@ニフ亭で気に入った噺はiTunesに残すようにしているのだが、いまのところ4本中2本が歌彦(『阿武松』・『天狗裁き』)。もちろん『子別れ』が3本目となることは言うまでもない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.04

夏休みの思い出から(3)

8月15日。夏休み第1弾最終日。今年は仕事の都合もあって11日から15日と18日から20日との2回にわけて夏休みをもらった。息子の高校受験を控えて遠出の予定もない身としては手持ち無沙汰にならず却って好都合といったところだ。

行きつけの床屋で散髪。夏らしく思い切り短めに切ってもらった。ブックオフに立ち寄り漫画『バガボンド』の13巻14巻を購入。息子は朝から塾に行ってしまったので、妻と二人、簡単に昼食を済まし、早速、『バガボンド』を読む。13巻、宍戸梅軒こと辻風黄平との死闘は圧巻。14巻はいよいよ小次郎の登場。しばし武蔵の活躍ぶりを読めないのは残念だが、井上雄彦がどのように小次郎の人物像を造形してゆくのか、興味がそそられる。

世間はすっかり夏休みモードだが妻の通う韓国語の授業(目白大学のエクステンション講座)は今日も授業があるという。昼のうちに息子の好物のカレーを煮込み、夕方、妻はいそいそと出かけていった。シャワーを浴びビールを飲みながら息子の帰宅を待つ。

息子と二人で食事をとることはめったにない。どんな話をしようか、テレビはどうしようか、などと思案していると、息子は映画『少林サッカー』のDVDがあるから見よう、と言う。先週の休みにブックオフで安く売っていたのをみつけたらしい。数年前、ツタヤでDVDを借りて家族全員で観た映画だ。自分の小遣いで買うとは安かったからとはいえ、よほど気に入ったのだろう。

妻の煮込んだカレーを味わいながら息子と二人で映画を楽しんでいるうちに夜が更けてゆく。このささやかな幸福感が明日からの仕事の糧になるのか、それとも……。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.09.01

夏休みの思い出から(2)

8月14日。久しぶりに義父母の家を訪ねる。夏休みの間に一度は一緒に食事をと誘われたのだ。友達と遊ぶ約束があるという息子は後から合流することとし、早速、妻と二人、ひばりが丘に赴いた。

ひとしきり茶のみ話に興じていたところ義父が大事な話があると切り出した。なんのことかと思うと将来の遺産相続の話だ。となり近所の年寄りが突然に亡くなったり入院したり認知症を患ったりする様子を見ていると、元気なうちに話しておかなければと思ったそうだ。ひとは誰でもいずれは命を失うものであるが、しかし、そのことを忘れて日々を過ごしているのもひとである。この義父ともいずれは、いや義母も実の両親も妻や息子とも……、別れの日は避けることが出来ない。その事実を突然に突きつけられた思いがした。義父母も寂しげな様子ではあったが大事な話が出来て安心したとも言われた。老境を過ごすうちに心の準備も整ってゆくものなのだろうか……。

煮物、漬物を肴に焼酎を酌み交わすうちに息子がやってきた。回転すしの銚子丸に行き、ここでも冷酒をさしあう。いずれ別れが避けられないのであれば、せめて今宵は和やかに笑って過ごそう。そんなことを思いながら寿司をつまんでいるうちに夏の日もすっかり暮れていった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »