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2006.09.01

夏休みの思い出から(2)

8月14日。久しぶりに義父母の家を訪ねる。夏休みの間に一度は一緒に食事をと誘われたのだ。友達と遊ぶ約束があるという息子は後から合流することとし、早速、妻と二人、ひばりが丘に赴いた。

ひとしきり茶のみ話に興じていたところ義父が大事な話があると切り出した。なんのことかと思うと将来の遺産相続の話だ。となり近所の年寄りが突然に亡くなったり入院したり認知症を患ったりする様子を見ていると、元気なうちに話しておかなければと思ったそうだ。ひとは誰でもいずれは命を失うものであるが、しかし、そのことを忘れて日々を過ごしているのもひとである。この義父ともいずれは、いや義母も実の両親も妻や息子とも……、別れの日は避けることが出来ない。その事実を突然に突きつけられた思いがした。義父母も寂しげな様子ではあったが大事な話が出来て安心したとも言われた。老境を過ごすうちに心の準備も整ってゆくものなのだろうか……。

煮物、漬物を肴に焼酎を酌み交わすうちに息子がやってきた。回転すしの銚子丸に行き、ここでも冷酒をさしあう。いずれ別れが避けられないのであれば、せめて今宵は和やかに笑って過ごそう。そんなことを思いながら寿司をつまんでいるうちに夏の日もすっかり暮れていった。

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