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2006.11.30

『不確実性のマネジメント』を読む

11月30日。桑嶋健一の『不確実性のマネジメント――新薬創出のR&Dの「解」』を読む。経営学系の本を読んだのは随分、久しぶりのことだ。一般向けの経営学書では初めて医薬品開発を取り上げたものと聞き、こう見えても医薬品業界の端くれ、興味をそそられた。

読んでみて、これは収穫、と思ったのは、普段、ボクらが当たり前のようにやっていることの経営的な意味がすーっと整理されたこと。本書は学問的なフレームワークを用いながら現実の仕事を深く分析しているので、このような収穫が得られたのだろう。

とは言え納得いかない部分もなくはない。医薬品は製品構造複雑性が小さい、とされているが、ボクにはそのようには思われない。たしかにモノとしての製品は単純だ。しかし医薬品はモノである以上に情報であり、その内容も科学的側面、生物学的側面、臨床的側面など、多岐にわたり、かつ、それらが複雑に関係しあっている。桑嶋は製品構造複雑性の小さいことを前提に開発プロジェクトの成功要因を示しているが、この前提を小さいから大きいに変えると、どうなるだろうか。ちょっと考えてみたくなった。

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2006.11.27

考えるヒント

11月27日。2週間ほど前のことであったか、無性に小林秀雄の文章が読みたくなって近所のブックオフで『考えるヒント』を買った。以来、折を見てはひろい読みしているのだが、やはり小林の文章はキレがあって良い。

そんな話を中三の息子にしたら、小林の文章は問題集にでてきたけど堅苦しいばかりで面白くない、との答えが返ってきた。もっと簡単に言えるはずのことをいたずらに難しく書いているだけで単なる受験生の敵だと。おいおい、それはないだろう……。

とはいえ、小林の文章のどこがどう面白いのか、自分にもどうもよく分からないのだ。文章の姿勢のすっと背筋が伸びているような感じ、議論の運びや言葉選びの鋭いキレ味に何ともいえない魅力を感じる。ただただ、そんなふうにしか言いようがない。

それにしても息子と小林秀雄の文章について語るような日が来るとは。時の流れ、子供の成長は早いものだ。

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2006.11.24

106,398歩、ソウルの旅(7)

5月3日。はやいもので連載7回目となったが未だに5月3日のままだ。そろそろ先を急ごう。昼食を終えたボクら三人は地下鉄の乙支部入口駅を目指して地下道を歩いた。東京の地下道とさほど変わらない様子なのだが、なにしろ目に入る文字が全てハングル。あたりまえのことではあるが、なんとも奇妙な感覚だ。標識を頼りに、いや、標識を頼りに改札を探す妻を頼りにノコノコとついてゆく。ものの5分かそこらのことだったがえらく長く感じられた。

乙支部入口駅。妻はハングル文字の路線図を確認し自動販売機で切符を買う。何度もガイド本で予習していたのだろう。初めてのはずなのに少しも戸惑った様子がない。どちらかというと機械には弱いはずなのに、好きこそものの上手なれとはよく言ったものだ。改札を抜けホームへ。ほどなく到着した列車に乗り込む。車内はさほど混んでもいなかったが座れるほどではなかった。三人ならんで吊り革にぶら下がる。――次で乗換えだからね、妻が言う。ここではぐれたら一大事だ。ボクの心配性のスイッチがオンになる。

乙支部三街駅。息子がはぐれぬよう、そして妻に遅れぬよう、ボクは後ろに前に気を配りながら列車を降りた。――今度は3号線に乗るから、と妻。路線番号の3を頼りにホームを探す。ソウルの地下鉄はすべての路線に番号がついており、壁の案内板や通路の床にもこの番号を目印とした導線が示されている。だから初めてでも外国人でも目当てのホームが探しやすい……とは言うもののホームにつくまではやはりハラハラ、ドキドキさせられる。

3号線に乗換える。ここからは高速???駅(???の部分はハングル。「バスターミナル」の意だそうだ)まで大よそ20~30分。歴史あるソウルの中心部・河南地区から漢河を越え流行・文化の最先端・河北地区へと向かう列車の旅だ。少し落ち着いた心持ちがして、あれこれ車内を観察していたところ、軍服姿の若い男たちが目立つことに気がついた。なかには母親と思われる年かさの女性と二人づれの兵士もいる。たまの休暇で里帰りというところか。なるほど、これが徴兵制のある国の日常風景なのだ、と思う。

そうこうするうちに高速バスターミナル駅に到着。今度は7号線に乗換え、三駅先の鶴洞へ向かう。ここにはソウルの旅の最大の目的……といっても妻にとってのではあるが……が待ち受けている。

続きはいずれまた……。

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2006.11.22

タデギは便利!

11月19日。夕食に鱈と豆腐のチゲ鍋を作る。チゲと言ったところで材料は鱈ちりと何ら変わらないのだが、ここに韓国万能タレ、手作りのタデギを加えて辛くする。これが美味い。ビールにも焼酎にも、白飯にもウドンにも良く合う。

タデギの作り方は雑誌「クロワッサン10/25号」で読んだものだ。キュウリにあえて即席オイキムチにしたり、ジャガイモと豚肉を煮込んでカンジャタンにしたり、簡単に作れる上、利用範囲も広く、たいへん重宝である。

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2006.11.21

もっとも大切なこと

11月21日。ハイラム・スミスの『もっとも大切なこと』を読む。ここのところ多忙にまぎれて自分を見失っていた気がする。かつて同じ著者の『TQ―心の安らぎを発見する時間管理の探究』やスティーブン・コヴィーの『7つの習慣』を読んで作った自分のミッション・ステートメントに目を通すことすら殆どなかった。ふとそう思って本著を手に取ったのだが、読み進むにつれ、もう一度、自分の「もっとも大切なもの」を探し直す必要があるように思われた。以前、ミッション・ステートメントを作ってからボクの人生にもそれなりに変化があった。子供が大きくなり職場での役割も随分と変わった。仏教に興味を持ったり、ランニングを始めたり、きっと考え方や感じ方も変わってきたのだろう。ミッション・ステートメントもそろそろ見直す時期かもしれない。少し早いかもしれないが老後のことも見据えながら、これからの生き方を考え直すべき時期なのかもしれない。

ボクはあと何年この世界にいることができるのだろうか。30年? 40年? これからも折に触れ自分の「もっとも大切なこと」を見直しながら生きてゆくことになるのだろう。いや、もしかしたら明日には命を失うのかもしれない。けど、だからこそ、時には自分を見つめなおすことが必要なのだと思う。

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