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2007.03.01

2月の読書録から

3月1日。先月は公私に亘って余裕がなく余り日乗を録すことができなかった。そこで先ずは2月に読んだ本についてまとめて記しておきたい。

『南無阿弥陀仏』(柳宗悦、岩波文庫)……2月7日読了。柳氏が自らの仏教思想をまとまった形で記したものとしては他に類がないとのこと。また柳氏の民芸運動の理念と仏教思想との密接な関わりを垣間見ることもでき興味深い。浄土宗から浄土真宗(あるいは真宗)、そして時宗へと受継がれた、阿弥陀信仰と念仏行を核とする仏教、いわゆる浄土門の入門書としても大いに参考になった。

『バカ日本地図―全国のバカが考えた脳内列島MAP』(一刀、技術評論社)……2月10日読了。インターネット上で展開された「バカが思い描いている日本地図をつくる」プロジェクトを書籍化したものだ。このプロジェクトに関する新聞記事を読み面白そうだと思っていたところ、息子も友達から話を聞いて欲しくなったというので、二人で小遣いを出し合って買うことにした。読んでみると確かに面白い。北海道や九州など自分の生活圏から遠い地域の地理について自分がどれだけ無知であるか、そのくせ他の地域に住む人が関東の地理を知らないことをどれほど「バカ」と思ってしまうか、そのアンバランスさを思い知らされた。好企画である。

『梅原猛の授業 仏教』(朝日新聞社)……2月18日読了。梅原氏が中学生を対象に行った授業を収録したもの。宗教とは何か、なぜ宗教が必要なのか、を生徒たちに考えさせることから出発して、仏教導入期の聖徳太子、平安時代の最澄・空海、そして法然・親鸞の浄土門や道元・栄西の禅宗、日蓮の法華経信仰など多様に咲き誇った鎌倉仏教にいたる日本の仏教史を紹介している。宗教対立が平和を脅かし、地球環境の破壊が破局的な段階にまで至った今日、殺生を禁じ他の宗教にも寛容で多様性を持つ仏教が見直されるべきだとの梅原氏の主張は、図式的・短絡的との批判もあるかもしれないが、頷ける面も大いにあるとボクには思えるのだ。

『志ん生人情ばなし―志ん生の噺〈3〉』(ちくま文庫)……2月21日読了。落語を活字で読むのは始めてのこと。気づいてみれば、いつのまにかに、落語っぽい口調や声を頭の中で再生するような読み方をしていた。面白いものだ。さて所収14席はいずれも甲乙つけがたいが、やはりボクにとっては馴染みの深い「井戸の茶碗」と「抜け雀」が好きだ。そう言えば、先日、久しぶりにポッドキャスト落語のにふ亭を聴いたら三遊亭歌彦が「抜け雀」を演じていてなかなかよかった。これも保存版に入れておこう。

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日本各地の特産品などを、あなたの日本地にフリーの無料素材を利用して楽しいイラストで飾って見ませんか、楽しく貼り付け、汽車のない夢のある旅なんかいいかもしれませんね。 [続きを読む]

受信: 2007.03.02 16:40

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『印象』だけで作られた様々な脳内日本地図です。 意外と当たらずとも遠からず。。 各都道府県、市町村の解説なども笑えます。 [続きを読む]

受信: 2007.03.14 17:58

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