« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »

2007.06.29

シカゴへ行ってきた

6月3日。成田よりシカゴに向けて出発。一年ぶりの海外出張である。仕事はともかく個人的に印象に残った出来事をいくつか備忘のために記す。

JAL名人会を聴く……機内での楽しみといえば酒に食事、映画に読書、といったところが定番だが、ボクの場合はこれに演芸が加わる。今回はJAL名人会をたっぷり楽しんだ。『厩火事』や『幇間腹』といった馴染み深い噺に加え、いままで聴いたことのなかった『城木屋』、『住吉駕籠』、『牛ほめ』を聴くことができた。しかし、それよりも今回の大きな収穫は初めて講談を聴いたこと。『曲垣と度々平』、『太閤記・長短槍試合』の2作を聴いたが内容も語りも素晴らしく、また聴きたくなった。

16オンスのステーキを喰らう……到着した日の夜のこと、同僚と誘い合わせてステーキハウスへ出かけた。メニューを見ると小さいもので12オンス、大きいものは24オンス。ちょうど中間くらいの16オンスを頼んだ。焼き豚まるまる一本ほどの大きさのステーキが運ばれてきたときには驚いたが、うまいうまいと口に運ぶうちにペロリと食べられてしまい、またビックリ。日本の牛肉ほど油気が強くないから食べられてしまうのだろう。ホテルに戻り調べてみると16オンスはなんと約450グラム。アメリカのステーキは見てびっくり食べてびっくり食べ終わってまたびっくりである。

大リーグを観る……USセルラー球場でホワイトソックス対ヤンキース戦を見た。試合内容は三安打を放った井口の活躍もあってほとんどホワイトソックスのワンサイドゲームとやや興をそぐものであったが、日本の野球とは大きく異なる大リーグの雰囲気を堪能できた。なにが違うといって、まず観客席と選手との間が近い。応援団がいるわけでもなくファンはそれぞれの楽しみ方で野球を楽しんでいる。それでいて7回にはみな立ち上がって「Take me out to the ball game」の大合唱。ちなみに松井はあわやホームランというような大きな二塁打で一矢報いた。

見上げた空に……実はボクはアメリカが嫌い。グローバリズムとか言って自分に都合のよいことばかり振りかざす。でもボクはアメリカが好き。フレンドリーな人たち、多様でカジュアルな文化、なんとなく憧れるところがある。アメリカを立つ日の午後、よく晴れた青い空の下で、自分の中にあるアメリカへの愛憎をどう考えたらよいのか分からず、ただ空高くわたる一羽の鳥の姿を見上げ呆然と立ちつくすばかりだった。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.06.18

『般若心経・金剛般若経』を読む

6月1日。『般若心経・金剛般若経』(中村元・紀野一義訳註、岩波文庫)読了。般若心経は2年ほど前に立松和平の訳した隅寺版を読んだことがあるが金剛般若経は初めて。

久しぶりに読んだ般若心経の印象は、なんとなく分かりそうでやっぱり分からない。分からないながらもなんとなく分かりかけた気がする。この、分かりそうで分からない感じ、分からないけど分かりそうな感じ、が般若心経の人気の秘密のような気がする。

いっぽう金剛般若経は本当に分からない。ところどころに「う~む。なるほど」と呻らせる言葉が散りばめられてはいるのだが総じてはやっぱり分からない。しかも手がかりもなくお手上げという感じの分からなさだ。訳者・中村元の解説にも

自分の体験している思想をどう表現してよいのか、適当な言葉が見つからなくて、もどかしさを感じている若者のことばのようなおもむきがある。
と記されているくらいだからボクのような初学者が分からなくても仕方のないことなのかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.06.15

5月の読書録から

先月は志ん生の噺シリーズを一気に3冊読了。あとはコミック1冊に写真集が1冊と久しぶりに仏教からは遠い読書生活だった。その時は意識していなかったけれど、よほどリラックスしたかったんだろうなぁ。

志ん生廓ばなし(ちくま文庫)……吉原や品川といった遊郭にまつわる噺を集めたものだが色っぽい話はむしろ少ない。なんとも滑稽な「錦の袈裟」や人情味あふれる「子別れ」、痛快無比の「居残り佐平次」などが印象深かった。なかでも長編の「品川心中」は圧巻。

頭文字D・35巻(しげの秀一)……マンネリだのネタ切れだのと近頃は手厳しい批判を聞くことが多い。加えてファンの中にはバトルをもっとという声もありバトルはいいからストーリーをという声もあり、あちらを立てればこちらが立たずといった状況だ。作者がどう思っているのか気になるところだが、今のところ我が道を行くと決め込んでいるように見える。ボクとしては、まぁ、それでいいんじゃないかと思う。あきらめ半分というところもあるが、プロジェクトDもいよいよ最終局面、きっとこの先、まだまだ盛上げてくれるだろうと思うのだ。

志ん生艶ばなし(ちくま文庫)……艶噺といっても、こちらも色っぽい噺ばかりではない。女心がなんとも切ない「三年目」、知恵者が人妻の窮地を救った「紙入れ」、あだごと多き廓に誠意が実った「幾代餅」といったところが気に入った。出色の小咄の数々を一気に読める「小咄春夏秋冬」も実に楽しい。

志ん生滑稽ばなし(ちくま文庫)……「千早ふる」、「饅頭こわい」、「狸賽」、「あくび指南」などなど、誰もがどこかで耳にしたことのあるような有名な噺が多い。ボクは中でも「天狗裁き」が好き。ここに収められた噺は巷によく聞くものとは少々演出が異なり志ん生独自の工夫が感じられる。

武蔵野讃歌―田沼武能写真集……生まれも育ちも武蔵野のボクにとっては馴染み深い風景写真が多数収められている。なかでも以前住んでいた東久留米の落合川や竹林公園は息子が未だ小さかったころよく連れて行った場所。懐かしさをかきたてられる思いがした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.06.01

しじみじる(四行詩日記・6月1日)

しじみの命をかぞえつ
夕餉のひと椀を頂けば
御御御付と呼んだ人の心を
しみじみ知る思いがする

※ 御御御付=おみおつけ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

翼なきもの・3(四行詩日記・5月31日)

つばめが飛ぶのを見ていると空はどんなに心地よいだろうかと思う
つばめも思うのだろうか、地を這う者、歩む者はどんな心持ちかと
いいや、そんなこと考えないから、ああして安々と飛んでいられるのさ
つばめが飛ぶのを見ていると空からそんな声が聞こえてくるようだ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »