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2007.08.16

7月の読書録から

先月はマンガを含め4冊と相変わらず寡読である。まして久しく詩書にも触れておらず我ながらこれでよいのかと思う。

志ん朝の落語(3)・遊び色々(ちくま文庫)……7月3日、読了。同じちくま文庫の「志ん生の噺」シリーズを読み終えてしまったので今度は志ん朝を読んでみることにした。志ん朝は子供のころからテレビで慣れ親しんでいるので読んでいると自然に志ん朝の声が頭の中に再現されるようだった。さて本書には廓遊びを中心に芸ごとや花見、物見遊山、子供の悪戯など、遊びにちなんだ噺12編収録されている。なかでも「愛宕山」や「居残り佐平次」、「付き馬」、「花見の仇討」といったところがボクのお気に入り。志ん朝のからっと明るい江戸弁は実に国宝モノだったなぁと改めて思わせられた。

法華経入門(菅野博史・著、岩波新書)……7月10日、読了。食わず嫌いというか日蓮宗や法華経はなんとなく敬遠してしまうボクであるが、先入観で毛嫌いするのもどうかと思い本書を読んでみることにした。その結果、少なくとも法華経については宗教文学として面白そうだと感じるようになった。法華経には随所に法華経が登場し、さまざまな仏が法華経を語り、さまざまな菩薩が法華経を受持し弘通に勤めるという。法華経の功徳が法華経の中心テーマの1つになっているらしい。そこで国学者の平田篤胤は法華経は能書きばかりで肝心の丸薬がないと評したそうだが、ボクにはむしろそこが面白いのだ。また菩薩行と釈尊による救いを中心にした教説にも共感を覚えるところがあり大きな収穫を得た思いがした。

「部下を動かす!」スピード・コーチング(中島孝志・著、講談社)……7月18日、読了。これでも職場に行けば、一応、上司と呼ばれる身である。たまにはそれらしい勉強もしなくてはと思い図書館で借りてきた。「大善は非常に似たり。小善は大厄に似たり」という言葉が引用されていたが、なるほど自分はこれまで答えを与えすぎてきたと思う。これでは自ら考える機会=能力と自信を高めるチャンスを部下に与えることができない。肝に銘じておきたいと思った。

バガボンド・26巻(井上雄彦・著、講談社)……7月27日、読了。待ちに待った『バガボンド』の新刊である。前巻で館主・伝七郎を斬られた吉岡一門が仇討ちを挑んだ一乗寺下り松の戦いを描き、巻頭から巻末まで殆どのページが斬り合いと死体とで埋め尽くされている。それでも惨たらしさや醜さからは程遠い作品となっているのは作者が武蔵と吉岡の門徒たちの人間を描いているからなのだろう。次巻が待ち遠しい。

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