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2007.10.30

『親鸞の告白』を読む

10月8日。梅原猛の『親鸞の告白』(小学館文庫)を読む。

梅原は親鸞を「謎の思想家である」という。本書に導かれつつ、その「謎」の所在をさぐってみると:

  1. 法然のような明晰な論理によってではなく、黒々とした深い情念もそのままに自己を突詰めてゆく親鸞の方法論
  2. 道徳や知識の延長上にはない宗教の本質とも言うべきパラドクスを強烈にはらんだ親鸞の思想的境地
  3. 自らに妥協を許さず行動の純度を高め理論を肉体化してゆく親鸞の思想的実践

といったところにあると思われた。また同時にこれらは、現代人が親鸞に惹かれる、その魅力の源泉でもあるのだろう。空海は人間の心のプラスの極にあり、親鸞はマイナスの極にあると梅原は言う。人は、心がマイナスの状態にあるときにこそ、外の世界ではなく自己の内側を探求することに希望を見出すものなのだろうか。

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