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2008.01.08

初富士

1月2日。ここ数年、正月2日には川越へ行くことが多かったが、今年は趣向を変えて市内の山口観音(吾庵山金乗院)に参詣することにした。山口観音は奈良時代に行基が開いたとされる古刹で、その後、弘法大師が東国巡錫の折に立ち寄り霊泉を得たとされる。

本尊の秘仏・千手観音に手を合わせた後、マニ車を回しながら本堂を一巡り。お守りを頂いて裏手の五重塔に向かった。普段は扉が閉ざされている塔だが今日は特別に開扉されており、初めて中に入ることができた。狭い階段を登り露台から外を望む。眼下に広がる狭山丘陵。遥か秩父の峰の向こうには富士山を望むこともできた。

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五重塔には聖観音像の頭部が納められている。かつて、この場所には奥の院があり聖観音像が納められていたが、太平洋戦争末期の金属不足により軍から供出を求められ、当時の住職は止むなくこれに応じたものの、この頭部のみは忍びがたく本堂に隠し置いたのだそうだ。その後、五重塔が再建された折に聖観音像の頭部は塔内に戻されたが、以来、思いがけない場所に残された戦争の爪あとを拝観者に示し続けてきたのだ。

初富士のめでたさも世の中が平和であればこそ。紛争の絶えない現代にあっては、めでたさも中くらいなり、といわざるを得ない。ボクは聖観音に手を合わせ平和を祈った。

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