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2009.06.17

中途半端な梅雨空

例年より2日遅れの梅雨入りから早いもので1週間が過ぎた。さすがに先週末のような晴天炎暑はおさまったものの、とはいえ終日ふり続けるというようなこともなく、なんとなく中途半端な梅雨空である。そのせいか「都会にもついりの報せ……」と詠みだしてはみたものの、いつまでたっても下五が思いつかない。うーむ、言い訳すら中途半端だ。とほほ。

梅雨晴れやところどころに蟻の道 正岡子規
   ※「どころ」は原典ではくの字点

句集『寒山落木』より。もっともボクが読んだのは『日本の詩歌』第3巻(中公文庫、1975)に収められた抄録だ。長雨が続くとアリも巣に降り込められるらしく久しぶりに晴れた日にはエサを求めて大行列をなすことがあるそうだ。明治21年、子規21歳のときの作品。

アリなら行列くらいで済むところだが、人間が降り込められると、もう少しばかり複雑なことになるようだ。

梅雨永し二階を妻の歩く音 辻田克巳

いつものハンディ歳時記から。雨を嫌って家にこもっていたら普段は気にも止めない妻の足音が気になる。そんな時に思うのは例えば妻への感謝や労わり、或いはもう少し艶っぽいことか、それとも……。あれこれ想像が掻き立てられる句だ。短いからこそ、書き過ぎないからこそ、想像力を喚起する力に富む、これも俳句の魅力の1つであろう。

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