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2010.04.10

武蔵野観音めぐり・その3

武蔵野観音めぐり三日目。今日は七番から十番までの四ヶ寺を巡拝した。

まずは東村山の徳蔵寺。170基に及ぶ中世の板碑(板状の石造供養塔)を始め土器や石器などを納めた板碑保存館が併設されている。中でも新田義貞の将兵の供養塔、元弘の板碑(国・重文)は、『太平記』に記された戦史を実証する史料としても貴重なものだ。収蔵品の保護のためであろうか、保存館は空気がひんやりとしている。ひと通り観覧している間にすっかり体が冷えてしまったボクらは最寄の蕎麦屋に飛び込んだ。看板には「手打ち蕎麦かなさご」とあった。店主と女将、夫婦二人できりもりしているようだ。

店の奥の大きなガラス戸から英国ガーデン風の庭が見える。かなり広い。その中央に棚づくりのツル性植物が多数の白い花を咲かせている。ジャスミンのような感じだが、それにしては花数が多い。暖かい汁のきのこセイロで腹ごしらえを済ませ女将に聞いてみるとクレマチスの一種なのだそうだ。ガラス戸から庭に出させてもらうと大きな白いイヌが寝ていた。カメも飼ってるのよ、と女将が案内をしてくれる。パンジーやチューリップなど春の花々を楽しみながら進むと体長30~50センチくらいの陸ガメがいた。一頻り庭談義に話の花を咲かせ、お茶を頂いて店を出た。車寄せにガチョウがいた。ピーター・ラビットも出てきそうな不思議な店だ。

続いて東大和の圓乘院に向かう。歩いて八国山を越える手もあったが時間を節約するため東村山駅からバスを利用した。鐘楼門をくぐると釈迦誕生仏の像が目に飛び込んできた。2日前には潅仏会(花まつり)も開催されたそうだ。その隣には珍しい仏足石も祀られている。本堂に向かって石段を登る。左手に聖観音像がそびえている。見上げると像の背後のサクラの木から風に花びらが舞い散り補陀落浄土を思わせる。本堂を拝し御朱印を頂きに納経所へうかがうと潅仏会の甘茶のティーパックを下さった。

東村山から新宿線で地元・所沢に戻る。繁華街を抜け旧市街地へ向かう。この辺りは再開発が進行中で古い商店と高層マンションが混在している。表通りから狭い参道に入ると風格ある山門が見えてくる。實蔵院だ。小じんまりとした寺だが古色を保ち趣き深い。六地蔵像の前で休んでいらした老婆とひとしきり世間話をして表通りに戻る。道を渡って東川の方向に足を進めると新光寺の竜宮門が見えてくる。ここのサクラも見事だ。お参りを済ませ納経所を訪ねると三十代くらいの僧が境内を案内しながら観音さまについて色々と教えて下さった。

徳蔵寺にしても實蔵院にしても以前から知ってはいたものの参詣にまでは至らなかった場所だ。なにも遠くまで行かなくたって仏を拝し、歴史に触れ、自然を楽しむことのできる場所は地元にもたくさんあるのだと痛感させられた。そんな一日の締めくくりは東川に残る三つ井戸。東国巡錫の折、弘法大師が法力によって開いたという伝承の残る井戸だ。その先には大師堂もある。大師像に手を合わせ色々なことのあった今日の一日を感謝しボクらは家路に着いた。

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